唐突に小説が始まって驚いた方もいたと思います。
だって、つい先日ジムニーだマーチだって騒いで始まったブログですからね。
でも実はこれ、ちょっとだけ関係があるんです。
この小説は、当時出かけるときに電車じゃなくて車で出かけてれば・・・、ていう後悔があって、それを形にしたものです。
青年の住んでいる地域は、公共交通の便が良いとはいえない過疎地域です。
電車はJRしかなく1時間に1本。バスも同じような感じ。都市部と比べれば雲泥の差。
噂ですが、最寄りの総武本線は赤字路線で、いつ廃線されてもおかしくないなんて心配する人もいるくらい。
今回の小説でも、雪のために総武本線の復旧が遅れている描写がありました。
しかし、青年は成東駅から自宅へ帰路につく道中、総武本線沿いに大した積雪の跡がないことに気が付きます。
そして、自宅に帰ってから今回の大雪に関するニュースをみます。
成田空港が、飛行機が飛べないせいで人でごった返し、混雑している映像が目に飛び込んできます。
今回の大雪で、最後まで復旧しなかったのは総武本線と成田線。
いずれも成田空港へのアクセスがある路線でした。
何も関係がないのでしょうか…。
もちろん公共の利益を守るために、必要以上の情報を公開しないことも必要でしょう。
あくまで予想にすぎないし、JRに恨み節を聞かせるつもりもありません。
何より天気予報をしっかりチェックしない本人が悪い。
じゃあ一体何が言いたいのか。
過疎地に住まう者にとって、自動車ってこれまで以上に重要なものになってくるのでは?っていうことが言いたかったんです。
今回のことに限って言えば、青年がもし車で出かけていたら、ゆっくりでも自走で帰って来ることが可能だったかもしれない。
もしくは道路がマヒしても、安全な場所で一晩車中泊、っていう選択肢があったかもしれない。
これは東日本大震災の後、数日間車中泊で過ごした経験のある人間だから思うことかもしれませんが、災害時、車って家の代わりになるんですよね。
(津波などもっと甚大な被害にあわれた方は車中泊どころの話ではないと思います。)
普段は「田舎じゃ車がないと買い物も不便だねぇ。」なんてレベルですけど、
災害時は事情が異なります。
なぜならば、公共l交通機関は都市部と過疎地で公平ではないからです。
公共交通機関は人口密度が高い地域に密に整備され、災害時の復旧は利用者が多い場所から始まり、利用者の少ない路線は廃止されます。
日本の人口が減少している今、公共交通機関は過疎地から少しずつ消えていくでしょう。
これはしょうがないことです。
じゃあ一体どうしたらいいか。
多少の悪条件を苦にしないような車を持ったらいいんです。
青年はこの大雪をきっかけにクルマに興味を持つようになります。
いろいろ目移りしますが、最終的には中古のジムニーを購入します。
ジムニーは豊富なカスタムパーツも魅力の一つですが、
悪路の走破性が高く、維持費が安く、場合によっては車中泊も可能です。
災害に強く、楽しい車、ジムニーと青年が出会うきっかけが、この大雪だったのでした。
~おしまい おしまい~